2月10日
弁護士は、法律問題を抱えている依頼者のために代弁するだけではなく、対立状態にある当事者間のトラブルを、上手に解決する役目も負っていると私は自負している。しかし、弁護士をつけたというだけで怒る人もいる。 A子の夫もそうだ...
View Article2月20日
堀川惠子という作者の「戦禍に生きた演劇人たち」という小説を読んだ。 小説といっても、資料に基づいて、大正デモクラシーといわれた時代から一転、治安維持法ができて「舞台はイデオロギーによって変節させられ、国家によって自由を奪われ、俳優は警察に連行され、演出家は拷問を受け、作家が警察署の中で殴り殺される。 わずか70数年前にあった、この国の姿」を描いている。...
View Article3月10日
A男の相談は、家を出て行った妻から生活費を請求されているというものだった。 A男の妻は無収入、妻の実家が所有する借家の空いている所に愛犬と一緒に住んでいる。A男の収入から算定すると月8万円~10万円ということになるので、妻宛に中間値の9万円を毎月送金する旨の手紙を出した。 妻から返事が来た。...
View Article3月20日
法律相談の当番で、役所に行った。 10時から15時まで、相談者一人あたり30分で8人の予約で埋まっている。離婚、相続、貸金、境界、近隣の騒音、いろいろな相談が持ち込まれる。相談料は無料なので、気軽に利用されるのだろう。...
View Article4月10日
宅配便を集荷に来てもらうため、私が玄関先に出して置いた荷物に、夫が躓いて転びそうになった。 夫が、「こんな所に置いておくから」と怒るので、「悪うござんした」と謝ったところ、「笑いながら謝って、本当に悪いと思っていないんだな」とまた怒る。 その通り本当に悪いと思っていない。...
View Article4月20日
五月病というのがある。 せっかく張り切って入学・入社したのに、学校や職場が思うような所ではなかったと失望して鬱状態になり、学校や会社に行きたくないという病気のようである。 私も、張り切って弁護士として仕事を始めたばかりのことを思い出す。...
View Article5月20日
A子は結婚し、夫の転勤に従って九州に行ったが、夫の暴言に耐えられず、1歳の子どもを連れて仙台の実家に戻って来た。もう離婚するしかないと考え、夫に離婚と子どもの親権者・養育費、そして財産分与を請求する手紙を出したところ、夫からの返事は、離婚と親権については同意するが、一切お金は払わないというものであった。...
View Article6月10日
日本尊厳死協会東北支部主催の講演を聴いた。 講師の一人は、福島県会津の磐梯地域で在宅医療を続ける医師、もう一人は、その医師と一緒に末期患者の話に耳を傾ける臨床仏教師。 いずれも、「我が家」で十分な医療や介護を受けながら、安らかな最後を迎えるための支援をしている方々だ。...
View Article6月20日
事件を依頼する人は、よく「私は勝てますか?」と聞いてくる。しかし、私は、勝ち負けというのが、ピンと来ない。 例えば、貸金100万円の返済を請求して提訴したのに、相手が「借りていない」とか「もう返済した」とか反論し、その言い分が認められて、一銭も取れなかったら、これは負けであろう。...
View Article7月20日
遺産分割調停事件を受任している。 依頼者は、亡母の長女A子、相手方は、A子の妹。女性2人が相続人なのだから、遺産を半分ずつすればよいではないかと思うかもしれないが、そう簡単にはいかない。...
View Article8月10日
A子の夫は、イタリア人。「君は、この世の花だ、太陽だ。僕は、君なしでは一日たりとも生きられない」という熱烈な言葉でプロポーズされ、結婚した。A子と夫の間に生まれた子ども2人も、今は小学生。 A子は、「最近夫から離婚しようと言われているが、私は離婚するつもりはない。どうしよう」と私の事務所に相談に来た。...
View Article8月20日
法律に関する相談は弁護士に、税金に関する相談は税理士に、というのが一般的だ。 しかし、法律問題と税金問題が微妙に絡むので、私も最低限の税金の知識は持っていなければならない。...
View Article9月10日
元依頼者のA男からは、時々連絡があるが、たいてい良い話ではない。 「またやってしまいました」という電話。彼は、クレプトマニア(窃盗症)なのだ。 A男は、自分で店を経営し、十分な収入があるのに、スーパーで洗剤とか下着とか、たいして値段の高くないものを万引きする。その時A男が持参している自分の財布には、一万円札が何枚も入っているのにだ。まさに、病気なのだ。...
View Article9月20日
調停や裁判和解で離婚や子どもの親権者が決まっても、それで「はい、すべて終わり」という訳にはいかない。できるだけ事後の面倒を避けるために、養育費の支払方法、子どもとの面会など細かいことについても、合意事項を調書に盛り込むようにしているが、物の引渡については、どうしても全部盛り込めない。 ・...
View Article10月10日
A男の妻は、小学校3年生の子どもを連れて家を出て行った。 妻は、家を出る際、毎週日曜日には子どもに会わせることをA男と約束した。 しかし、A男の妻は、何のかんのと屁理屈をこねては、子どもに会わせてくれない。A男は、妻には未練はないが、自転車の乗り方を教えたり、キャッチボール等して一緒に遊んだ子どもは、今頃どんなに寂しい思いをしているだろうと気になって仕方がない。...
View Article10月20日
B子は、1年前にC太郎にから借りた100万円を毎月10万円ずつ返済して来たが、生活が苦しくなったので、C太郎に頼み込んだところ、「あと30万円残っているところを今後5万円ずつ3回払ってくれれば、それで良い」と言われ、B子は、頑張って15万円を払い、確約書も作成して、これまで支払った85万円を確かに受領したとC太郎も署名した。...
View Article11月10日
「弁護士を雇う」という言い方をする人がよくいる。 先日は、家庭裁判所の調停委員までも、相手方本人に「弁護士を雇ったらどうですか」等と言うので、思わず私は、「弁護士は雇用ではなくて、委任です」と言ってしまった。 雇用と委任は、どこが違うのか。...
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